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「母語」という言葉

 「母国語」という言い方が一般的だった中で「母語」という方がより適切だと聞いたのは20年以上前の話である。言語と国が一致する地域は地球上には意外に少なく、国籍と言語は必ずしも一致しないから、というのが「母語」という言い方の方を好む理由である。

 「国家」という概念から自由になったこの「母語」という言い方は、英語のmother tongue 、フランス語ならlangue maternelleにより近いように思われる。

 母国語、母語、と言われて、まず私が思い浮かべるのは「一番自由に使え、自分らしくあれる言語」である。これは必ずしも母親の言語とは一致しない。しかしフランス語で言うところのlangue maternelle、「お母さんの言語」は、一般的には「母親が話す言語」である。世の母親の一人である私には大変誇らしい気のする言葉である。

 高校の教員をしていた時に英語の成績が芳しくない生徒がおり、英語の先生が

Poutant c'est sa langue maternelle. (お母さんの言語なのに・・・。)

ともらしていた。彼の母親がアメリカ人だったからである。

 そうなのだ。だからフランスで生まれ育っている私の子供たちの母語langue maternelleは日本語である。私が日本語の話者であるのと合わせて、私は努めて日本語で子供を育ててきた。子供たちの日本語レベルがどうであろうと、私が死んだり失踪したり絶縁するようなことになっても、母語が日本語であるという事実は一生変わらない。そう思うとちょっと嬉しいと同時に「だったら恥ずかしくない程度に日本語が出来るようになっておけ。」という気にもなる。

 ところで男女同権が叫ばれて久しいが、「父語」というのは聞いたことがない。フランス語ではlangue paternelle「父親の言語」という言い方が全くないわけではないと思う。しかし男性には失礼かもしれないがlangue maternelle「母親の言語」とは重要性も知名度も比較にならない。世の中には自分の言語を子供に教えようとバイリンガル教育に奮闘しているお父さん方もおられると思うので不公平な話であると思う。

 私は今は子供に日本語を教えようといろいろやっているが、一生教え続けるわけには当然行かないだろう。子供だっていつかは独立する。だから日本語の種を蒔いて芽が出るぐらいまでは世話をし肥やしも渡しておいて、それを大きく育てて花を咲かせるのも、枯らすのも後は本人次第、というぐらい思っている。ただ枯れても根か枯葉か何かは残ると思うので、母の言葉が全く消滅することはないだろうと思っている。

 こんなことを思いながらクリスマス休暇中の息子を捕まえて漢字を教えたり、下の二人に日本語の絵本を読んでやったり、長女には日本語の漫画を買い与え、日本語のビデオを録画したり、とあの手この手でなんとか日本語を伸ばそうと努力しているわけなのだ。

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テーマ : 語学の勉強
ジャンル : 学問・文化・芸術

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プロフィール

まゆの

Author:まゆの
1991年よりフランスに住んでいる。いろいろな言語をかじってはいるが使い物になるのはフランス語と英語だけ。中国語に限らず独学は初めて。こんなところで一人で何ができるのか挑戦してみようと中国語を始めるも思うように進まず、勉強を継続するためにこのブログを立ち上げた。その後、前に少し勉強したが忘れ去っているアラビア語とイタリア語も少しずつやり始めた。現在は、時間的な事情と学習環境が作りやすいイタリア語に集中することにして、あきらめずに続けている。メインブログとしてフランス語とフランス生活のブログを運営している。

2010年10月からしばらくイタリア語に集中することにし、

現在のメインテキストは
Allegro 3. +CD. Libro dello studente ed esercizi
その他、自主学習用にいくつかの参考書や問題集を使用している。

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